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09月22日-13号

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  1. 浜松市議会 1995-09-22
    09月22日-13号


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    平成 7年  9月 定例会(第3回) 平成7年9月22日◯議事日程(第13号) 平成7年9月22日(金)午前10時開議 第1 会議録署名議員の指名 第2 一般質問---------------------------------------◯本日の会議に付した事件 議事日程のとおり。---------------------------------------◯議場に出席した議員は48名、次のとおりである。    1番  斉藤晴明           2番  小沢明美    3番  丸井通晴           4番  中野三枝子    5番  中村吉雄           6番  河岸清吉    7番  小松錦司           8番  鈴木育男    9番  内田幸博          10番  大木新也   11番  立石光雄          12番  平野國行   13番  高柳弘泰          14番  村木 武   15番  江間 広          16番  二橋雅夫   17番  大庭静男          18番  土屋賢一郎   19番  寺田昌弘          20番  中村勝彦   21番  徳増勝弘          22番  佐藤守之   23番  中村庄一          24番  田中満洲男   25番  太田京子          26番  石川勝美   27番  前島 勤          28番  広瀬文男   29番  中村芳正          30番  柳川樹一郎   31番  酒井基寿          32番  斎藤郷吉   33番  那須田 進         34番  山下昌利   35番  青野正二          36番  小野秀彦   37番  鈴木郁雄          38番  久保田 效   39番  大杉正明          40番  新見信明   41番  戸田久市          43番  遠藤隆久   44番  音羽愼一          45番  倉田佐一郎   46番  三輪新五郎         47番  伊藤善太郎   48番  中村圭介          50番  鈴木芳治◯出席議会書記の職氏名   事務局長   小楠光男        庶務課長   井上愛典                      議事課長補佐   議事課長   野々山 勇              飯田彰一                      (議事係長)   事務吏員   花井和徳        事務吏員   山本 泉   事務吏員   森上易幸        事務吏員   佐藤元久   事務吏員   笠原良之        調査係長   吉山則幸   事務吏員   大橋臣夫        事務吏員   鈴木啓友   事務吏員   小笠原正幸       事務吏員   須藤とも子◯議会説明者の職氏名   市長     栗原 勝        助役     鈴木長次   助役     杉山雅英        収入役    中山英夫   総務部長   鈴木基之        企画部長   河内道守   財政部長   大石侑司        文化振興部長 中村 功   市民生活部長 古田昌久        社会福祉部長 増田眞澄   保健環境部長 中村 聚        保健所長   田村公一   清掃部長   賀茂 猛        商工部長   武藤喜嗣                      中央卸売   農政部長   杉田純男               粟野政道                      市場長   都市計画部長 袴田哲朗        公園緑地部長 杉浦恒夫   建設部長   井熊康人        出納部長   伊藤悦三郎   総務部参与  和田 功        財政課長   古橋勝男   教育長    河合九平        学校教育部長 杉本邦雄                      水道事業   社会教育部長 岡本弘志               伊谷庄一                      管理者   下水道事業管          伊谷庄一        下水道部長  矢野格朗   理者(兼務)   消防長    松下 正        監査事務局長 竹山彰彦---------------------------------------   監査委員   山本弘明        監査委員   羽生紀夫---------------------------------------                   午前10時1分開議 ○議長(伊藤善太郎) ただいまから、本日の会議を開きます。--------------------------------------- ○議長(伊藤善太郎) 本日の日程に入ります。 本日の議事日程は、お手元に配付した日程のとおりであります。 最初に、日程第1会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は、会議規則第78条の規定により、13番高柳弘泰議員、24番田中満洲男議員、30番柳川樹一郎議員を指名いたします。--------------------------------------- ○議長(伊藤善太郎) 次に、日程第2一般質問に入ります。 最初に、18番土屋賢一郎議員。(拍手)                 〔土屋賢一郎議員登壇〕 ◆18番(土屋賢一郎) 私は、新政会議員として、さきに御通告申し上げました諸点について、市長以下関係部長に質問いたします。 質問の第1は、中心市街地まちづくりについて、市長にお尋ねいたします。まちづくりについては代表質問の中でも数名の議員さんが質問しましたが、私も大きな問題、大切な問題と受けとめておりますので質問させていただきます。 浜松市の中心市街地を取り巻く生活環境は大きく変化しており、ニチイ浜松店に始まった大型店舗の撤退はその後、遠鉄名店ビル、丸井と続き、ついには西武百貨店まで及び大変大きな問題となっております。このような事態になったのは種々の事情や原因によるものと思われますが、大きな原因の一つには、中心市街地人口空洞化現象等により、人を引きつける魅力が薄れてきたことによるものではないかと推察されます。 これまでの市当局のまちづくりは、中央地区の戦災復興事業をスタート、以来それぞれの地域や時代に対応した区画整理事業や再開発事業を施行し、今日では21世紀にふさわしい複合施設としてのアクトシティも完成し、すぐれた都市景観を創出するなど大きな成果を上げており、こうした努力に対しまして敬意を表する次第であります。しかしながら、その一方においては、先ほど申し上げました大型店舗の撤退等により、中心市街地の活性化について大きな議論を呼んでいる現実を見たとき、これまでの手法が都市機能そのものの整備に重点が置かれ、それを利用・活用する人そのものを中心部から郊外に分散させたことにより、人口の流出を招いたことも大きく影響していると思われます。 このようなことを考察したとき、中心市街地まちづくりを進め活性化を図るためには、第1点としては、子供からお年寄りまでが共存して生活できるための一般向け住宅群高齢者向け住宅あるいは福祉関連施設の建設、第2点としては、若者が集いはつらつとした市街地とするための集合体となる教育文化施設やレジャーを含めた商業施設の整備充実が、また第3点としては、人々が安らぎ、憩い、語り合うことのできる場としての都市公園等の提供が必要ではなかろうかと思います。これらの施策を取り入れることにより、新しい人の流れや人間本来のコミュニティを生み出し、中心市街地人口空洞化が解消されるとともに、中心部と郊外の調和と連携が保たれ、ひいては都市機能全般の活性化につながるものと考えられます。 私の考えます意見も交え申し上げましたが、21世紀の中心市街地が人であふれ、活気を持ち、にぎわいのあるまちづくりを進めていくために、今後、市長はどのような姿勢で臨まれる所存であるか、御所見を伺いたいと思います。 次に、質問の第2は、浜松市福祉文化会館のあり方について、社会福祉部長にお尋ねします。浜松市福祉文化会館は、市制70周年記念事業及び国際障害者年記念事業の一環として、昭和59年4月に開館しておりますが、同会館は福祉関係団体の活動の場はもとより、ボランティア活動の充実・育成としての福祉関係機能と市民の教養の向上、文化関係団体を初め市民相互の触れ合いの場としての文化的機能を持つ複合施設であることは皆様御案内のとおりであります。したがいまして、設備としては 600人収容の多目的ホールを初め、福祉関係団体事務室ボランティアビューロー、展示室、各種講習室等が設置されており、福祉関係の方々を初め文化関係の方々と幅広く利用されております。私の調査したところでは、平成6年度の利用状況は回数にして8102回、利用人員では41万1245人となっておりますが、その内訳を見ると、福祉関係団体の回数が1872回で23.1%、また利用人員では6万9046人で16.8%となっており、福祉関係団体の利用率がまことに低い状況となっております。これにはアクトシティの大ホール・中ホールを初めUホール等、幾つかの貸館施設が完成したことも少なからず影響しているものと思われます。 そこで、私はこの福祉文化会館について利用団体を初め会館のあり方について総体的に見直すことも必要と考えますが、当面の問題として2点御質問いたします。 まず第1点は、現在、利用率の低くなっている福祉関係者利用実態を十分認識し、福祉文化会館という名称・機能にふさわしい利用実態にする努力が必要であると思います。既に設備面においては盲人仕様エレベーター、スロープ、点字誘導ブロック補聴器誘導システム等を設置するとともに、使用料金の面でも減免措置をとっていることは承知しておりますが、福祉施設としての機能を十分に果たすためにも、容易に使え、しかも利用しやすい施設にすべきと思いますが、どのような方策をお持ちになっているか、まずお尋ねいたします。 次に、第2点目でありますが、福祉情報資料室の設置についてお伺いいたします。現在、福祉文化会館ではボランティアビューローが設置され、ボランティア情報交換等を実施しているほか、社会福祉協議会が各種の相談業務などを行っておりますが、福祉に関係するさまざまな資料、文献あるいはビデオ等の教材を備えた福祉とボランティアの各種情報を収集し、また提供する場としての福祉情報資料室を設けることによって、ボランティアビューローとの有機的な連携が図られるとともに、福祉関係者の有効な協調等が図られ、また会館の利用率向上にも効果をもたらすものと考えられます。そこで、この際、福祉情報資料室を設置してはどうかと考えますが、社会福祉部長のお考えをお聞かせいただきたいと存じます。 次に、質問の第3は、地域情報化の推進について企画部長にお尋ねいたします。従来からの文字や音による情報の伝達に加えて画像や図表を使い、一度に多くの情報を効率よく、しかも双方向で伝えることができるマルチメディアの時代が到来すると言われておりますが、これを裏づける技術の進歩も著しく、コンピューターを使った画像処理や情報ネットワークの技術などは日進月歩の感があります。行政においても、このような時代の変化に目を向け、常にこのような新しい技術の動向を見きわめながら、住民サービスの向上という視点から活用の可能性を検討し、コストの削減、事務の迅速化に努めることが重要であると考えられます。 本市におきましては、昭和40年に全国の自治体に先駆け、事務処理コンピューターを導入し積極的に事務の改善に取り組むとともに、平成5年1月には情報ネットーワークを活用した総合窓口システムが稼働し、住民サービスの向上に努めるなど地域情報化に積極的に取り組み、全国的に高く評価されていると伺っております。今後もマルチメディア時代行政サービスシステムの開発など、地域情報化施策の推進に大きな期待をしているところでございます。 ところで、現在、市には道路管理課が管理している道路台帳図を初めとして土地の境界、建物の形状図、あるいは水道の給水台帳に対応した地下埋設図等、数多くの地図があり、こうした地図を管理している主管課以外にも多くの課で必要に応じそれぞれ利用していると聞いております。マルチメディア情報ネットワークの技術を活用することにより、このような地図の基本的な部分を統一化し、コンピューターの中に蓄積して、さまざまな部門で発生する情報を順次この上に重ねるような方式を採用していけば、総合地図として共同利用することも可能になるのではないかと思います。また、このようなことが実現すれば、省スペース化はもとより、大幅な事務処理の省力化・効率化が図られ、窓口事務の迅速化により住民サービスの向上に大きく寄与できるものと考えられます。そこで、今後なお一層の進展が予想される地域情報化の一環として、この際、地図情報システムの導入について積極的に取り組むべきと考えますが、企画部長のお考えを伺います。 次に、質問の第4として、小型自動車競走事業の40周年記念事業と今後のあり方についてお伺いいたします。浜松市オートレース場は、地方財政の健全化とオートバイ発祥の地である当市の地場産業育成の目的から、昭和31年5月開設されましたが、以来39年の歳月が流れ、ギャンブルの場というイメージから脱却し、現在では健全な明るいイメージのレジャースポットへとその位置を変えてまいりました。そして、ファン層も若年層から高齢者層までと大きく広がり、最近では若い女性ファンの姿も見受けられております。これまでの当局の暴力団排除の徹底、ファン中心の施設設備の改善、女性オートレース教室の開催等の努力については敬意を表するところです。と同時に、オートレースをより発展させるため、レースそのものを公正・安全でスリルとだいご味のあるものとし、より一層健全なイメージを目指し、多くのファンに親しまれるスポーツレジャースポットとしていただきたいと思うものであります。 ところで、来年度はオートレース場が開設40周年の節目を迎えますが、今後のオートレース事業の展開も念頭に置いて何かイベントを考えておられるのか、お伺いいたします。また、オートレース事業は健全な明るいイメージのレジャー事業としての基調を保持しつつ、ファンサービスの向上に努めていかなければならないと思いますが、開設40周年を迎えようとするこの時期に当たって、小型自動車競走事業について行政の中でどのように位置づけていくのか、また今後の運営方針、将来の事業のあり方についてどのように考えておられるか、商工部長の御見解をお伺いいたします。 次に、質問の第5は、可美公園弓道場等整備計画について公園緑地部長にお伺いいたします。本市の公園整備につきましては、昭和50年代以降その整備も順調に推移し、第3次総合計画の整備目標であります市民1人当たりの公園面積7平方メートルはほぼ達成されるやに聞いており、関係当局の努力に対して敬意を表するところであります。また、都市生活を営む上で安全・快適で潤いを与える公園整備の要望は今後ますます大きくなるところでありますので、なお一層の御尽力を期待申し上げるところでございます。 さて、御案内のように、本年5月末、県から平成15年に開催される第58回国民体育大会静岡県大会の競技別開催地が発表されたところでありますが、当浜松市もテニス、ソフトボール、弓道といった公園施設を利用した競技も予定されているところでありまして、可美公園弓道場は国体の会場として使用されるべく本年整備がなされているところであります。そこで、質問の第1点は、可美公園弓道場整備方針と規模等はどの程度であるかお伺いいたします。また、弓道場の周囲が多くの市民が利用する公園敷地であることから、その安全対策等についてもどのように考えておられるのか、あわせてお伺いいたします。 次に、質問の第2点目でありますが、当公園は可美合併建設計画に基づき浜松市民のスポーツ・レクリエーション、カルチャー需要に応じ、自然と触れ合うコミュニティの場として整備を進められてきたと聞いておりますが、市域全体のスポーツ施設配置やバランス、また増設される弓道場の配置等から当然、可美村当時の構想について一部の見直しが求められるところではないかと思うところであります。と同時に、総合センター等のイベント時には駐車場不足も顕在化している状況にあり、市民の不満も少し耳にしている状況でもあります。そこで、今後整備される可美総合センター東側区域についてどのような整備方針で臨むのか。また、大規模な催し物等、各種の公園利用ニーズに沿った駐車場整備をどのように考えているのか、具体的にお答えいただきたくお伺いするところであります。 次に、質問の第6は、都市計画道路池川富塚線整備状況と今後の見通しについてお伺いいたします。都市計画道路の役割は、都市の骨格を形成する根幹的都市施設であるとともに、交通安全対策の推進や交通渋滞解消等交通機能の円滑化、電気・ガス・水道・電話等公益供給施設の収納や都市防災上の強化安全、沿道の土地利用を高めるなど、市民生活においての基本的施設であると私は思います。このような中で市当局においては、従来から都市計画道路の整備は積極的に事業の展開がなされており、特にこれらの事業を推進するに当たり、関係地権者などの理解と協力を得るためには用地や補償交渉などの解決に相当な時間と労力が必要となっていることを思うと、関係職員の御尽力に感謝いたします。 現在、浜松市では都市計画道路は95路線が計画決定されており、その計画延長は 340キロメートル、整備率は46%であると伺っております。このように多数ある都市計画道路の中から、今回はあえて都市計画道路池川富塚線に絞って、その整備状況と今後の計画及び見通しについてお伺いいたします。 本路線は鹿谷・広沢地区と佐鳴湖とを結ぶ路線であり、沿線には広沢小学校を初め蜆塚中学校市立高等学校、海の星高等学校があり、慢性的な交通渋滞の解消と通学路の整備を兼ねた重要路線であります。現在、神経科浜松病院西側から西部公民館までの約 700メートルの区間について事業が実施されておりますが、この間における整備状況と事業の完了年度等、今後の見通しについて具体的にお聞かせいただきたいと存じます。 また、残る未実施の西部公民館から鹿谷町の国道 257号に至る約 290メートルの区間についても、常時交通渋滞の状況となっており、特に朝夕の通学・通勤時には身動きができないほど激しく、交通安全の面からも懸念されるところであり、一日も早く事業化が望まれているところであります。したがいまして、この未実施区間については事業着手の年度等、今後の事業化の見通しについてどのように考えているのか、都市計画部長にお伺いいたします。 以上で私の6点にわたっての質問を終わります。                 〔栗原 勝市長登壇〕 ◎市長(栗原勝) 第18番新政会土屋賢一郎議員の御質問にお答えを申し上げます。 御質問の要点は、中心市街地まちづくりについてでございますが、このことにつきましては、一昨日来、新見議員、石川議員、中村吉雄議員、徳増議員からそれぞれのお立場から御質問がございました。お答えを申し上げたわけでございますが、まちは人々が住み、働き、学び、憩い、そして遊ぶ場として、長い歴史の中で築き上げてきたものであり、次世代に誇り得るまちづくりを引き継いでいくということは、私たちの責務でもあると考えておる次第でございます。しかしながら、今日、中心市街地を取り巻く状況は、バブル経済の崩壊、市民の生活スタイルの多様化、地域産業の構造的変化等も背景として空洞化を招き、深刻な都市問題となってきております。中心市街地の活力低下は、本市ばかりでなく多くの都市の共通の問題でもあり、長期的には都市全体への影響が懸念をされるわけでございます。 中心市街地まちづくりについては、浜松駅周辺整備事業の集大成として昨年10月オープンいたしましたアクトシティを初め、東地区の土地区画整理事業、鍛冶町三丁目地区--これは松菱の裏でございますが、また田町地区--これはビオラ田町でありますが--を初めとする市街地再開発事業中心市街地交通管理計画、いわゆるゾーンシステム等、安全で快適な市街地形成や都市機能の充実、また回遊性やにぎわいの創出等について積極的に取り組んでまいったところでございます。今後とも中心市街地の活性化に向けて、都心人口の定住化のための、お話にもありましたように、若者からお年寄りまでが一緒に暮らせる都市型住宅の建設や、まちに潤いを持たせる公園やポケットパークなど、豊かな市街地空間の形成に努めてまいりたいと存じております。 また、市民はまちの住み手であると同時につくり手であるという、こうした基本に基づきまして、市民のまちづくりへの主体的な参加が求められているところでございますが、市民がまちづくりに問題意識を持つとともに、行政、民間、市民が共通の認識の上に立って、それぞれの責任のもとにまちづくりを進めることが、今まで以上に重要なことと考えております。 いずれにいたしましても、今後のまちづくりは市民また行政が協力し合い、一体となって進めていかなければならないものと考えておりますので、今後ともよろしく御協力を賜りたいと思います。                 〔増田眞澄社会福祉部長登壇〕 ◎社会福祉部長(増田眞澄) 私から、2点目の浜松市福祉文化会館のあり方についての御質問にお答えいたします。 まず初めに、福祉関係団体の利用についてにお答えいたします。福祉関係団体福祉文化会館を利用される場合には、お話にもありましたとおり、一般の利用者と比較して申込期間において3カ月早く申し込みできるよう優先期間を設ける一方、会議室、ホール等の利用料についても減額措置を講じ、福祉関係団体の利用に配慮してるところでございます。このほかに、福祉関係団体グループ活動や集会のため、いつでも手軽に無料で使用できる部屋として団体事務室を設けてあり、またボランティア活動の振興を図るため、ボランティアが自由に利用できるボランティアビューローを設け、ボランティアの育成、研修、組織化を初め、ボランティアグループの交流や情報交換の場として活用していただいているところでございます。 御案内のとおり、本市の高齢化も毎年 0.5ポイントずつ進んでおり、在宅の要援護老人もそれに伴いふえてきております。在宅福祉、地域福祉はこれからの重要な課題でありまして、地域住民のボランティア活動が今後ますます期待されてきます。そうした意味からも、福祉関係団体各種ボランティアグループがより一層利用する施設にしていく必要があります。そのため現在の団体事務室ボランティアビューロー利用実態を踏まえ、社会福祉協議会福祉関係団体及び浜松市ボランティア連絡協議会等の御意見も参考にして、福祉関係団体ボランティアの人々にとって使いやすい会館となるよう、その方策について研究してまいりたいと思います。 次に、2点目の福祉情報資料室についてでございますが、福祉情報資料室の機能といたしましては、一つには、ボランティア活動に参加意欲のある人や初心者が、図書や資料により基礎的な知識を得る場所であり、ボランティア団体活動状況等をビデオや報告書で具体的な情報として知るところであります。二つには、福祉関係者等が日々の活動の中で出てきた疑問を解決するため、またみずからの資質の向上を図るため、専門的な知識を文献等により学習するところであります。三つには、福祉サービスを必要とする人、サービスを利用しようとする人にとって福祉制度や福祉サービスの内容、利用の方法等を知るところでもありまして、お話にもありましたとおり、ボランティアを志す人にとっても、また現在活動中の福祉関係者にとっても、はたまた福祉サービスを利用する人にとっても有益なものであります。 現在、福祉文化会館の5階にあります浜松市社会福祉協議会が、福祉に関する資料や図書、ビデオ等を収集整理する一方、静岡県社会福祉協議会福祉情報資料室と連携して福祉関係者の利便に供してはおりますが、先ほども述べました機能からも、今後、資料等をより充実整備してオープン化する必要があると思います。したがいまして、現在の福祉文化会館の限られたスペースの中でどのようにして設置するか、県社会福祉協議会が設置している福祉情報資料室を初め、他都市に設置されているもの等を参考にしながら調査研究を進めてまいります。                 〔河内道守企画部長登壇〕 ◎企画部長(河内道守) 私から、3点目の地域情報化の推進についての御質問にお答え申し上げます。 地域情報化の一環としての地図情報システムの導入についてでございますが、御案内のとおり、地図情報システムコンピューターの中に基本となる地図をセットし、これに庁内各課の地図に関する情報を重ね合わせる形で入力して、情報ネットワークを通して総合的に利用する画像処理システムでございます。 御質問にもありましたように、地図を紙で保管することがなくなることから、事務室の省スペース化が図られるとともに、今まで難しかった地形図の部門間での相互利用が可能となりまして、事務処理の効率化・迅速化により住民サービスの向上が図られ、そしてまた、地図のメンテナンスについても省力化が期待できると言われております。 このような効果がある反面、現在、紙で管理されている地図をすべてコンピューター情報に変換し蓄積する必要があることから、初期入力に多くの時間と費用を要することも事実でありまして、費用対効果の算定を慎重に行うとともに、適切な基本方針に基づく計画的な導入が肝要でございます。特に、縮尺の統一、地積調査との関連、初期入力の方法、情報更新のルール設定などの課題があり、また地図保管についての関係法令との整合や、使用する用途や目的が異なる庁内各部課との調整など検討事項もありますので、導入に当たっては全庁的な合意形成に努めるとともに、最新の技術動向を見きわめた上で、将来的に安定して継続して使える汎用的なシステムを開発する必要がございます。 このため、地域情報化の一環として、これまで地図情報システムについての基礎的な調査研究を進めてきております。本年度はこれまでの調査研究を踏まえまして、導入のための基本的な方向について取りまとめてまいりたいと考えております。 なお、本日から24日まで、アクトシティ展示イベントホールにおきまして「マルチメディアフェア '95inしずおか」を開催しております。市からは電子市役所、未来自然観察館の出展をしております。また、49企業からもマルチメディアの未来社会でのあり方やその具体的なわかりやすい方式等を展示してございます。参考にしていただければ幸いに存じます。 以上でございます。                 〔武藤喜嗣商工部長登壇〕 ◎商工部長(武藤喜嗣) 小型自動車競走事業の40周年記念事業と今後のあり方についてという御質問でございますが、本市オートレース事業は、御質問の中にもございましたが、昭和31年開設されて以来、平成6年度まで 757億円、年平均約20億円の収益金を一般会計に繰り出し、土木・教育費など各種事業の財源として活用され、本市発展の重要な役割を担ってまいりました。しかしながら、近年の長引く景気低迷による個人所得の減少は、他の公営競技全般の傾向と同様、平成3年度をピークとして売り上げ減少、収益率の低下を招き、一般会計への繰り出しにつきましても年々ダウンしている状況でございます。こうした中、来年は開設40周年を迎えることとなったわけでありますが、御指摘のとおり、近年、公営競技も多様化するレジャーの一つとして位置づけられ、これに応じた運営が求められております。 当オートレースにつきましても、ファンの求めるニーズは、白熱したおもしろいレースの編成と快適に楽しく観戦できる施設であります。したがいまして、ファンの求めるレース展開のためにも、選手の皆さんのなお一層の奮励努力を期待すると同時に、更新時期を迎えつつある現施設の改善にも意を注ぎ、オートバイ産業の発展のためにも、なおオートレースの振興に力を入れてまいらねばならないと考えております。現在は売り上げの減少、入場者の減少など厳しい状況にはありますが、今後におきましても時代の要請にこたえた健全な娯楽施設づくりを目標として、ファンの獲得と売り上げ向上に向け取り組んでまいる所存でございます。 お答えが前後いたしましたが、40周年を迎えるに当たっての事業につきましては、40年間のファンへの感謝と新たなファン獲得など、将来の向上につながる事業をと考えておりまして、来年度の開催日程の中で適当な時期を選び「40周年記念謝恩レース」として、全国の優秀選手を集めたスリルとだいご味のある特別企画レースを実施することなど、ファンの要望にこたえた事業を考えております。                 〔杉浦恒夫公園緑地部長登壇〕 ◎公園緑地部長(杉浦恒夫) 私から御質問の5番目、可美公園弓道場等整備計画についてお答えいたします。 御質問にありましたように、本年5月30日に行われました第58回国民体育大会静岡県準備委員会第3回総会において種目別開催地の決定がなされ、平成15年には弓道競技が浜松市において行われる運びとなったところであります。 御案内のように、可美公園は可美総合センターを中心に、昭和52年度より心の触れ合いと文化・スポーツを核とした総合的な公園として旧可美村時代から整備してまいったもので、市道増楽 201号線より西側の区域はおおむね整備を終え、本年からは東側区域に重点を置いて整備を進めていくものであり、本年の工事としましては、弓道場の増設並びにその周辺の造園工事を施行するものであります。 弓道場の整備の方針といたしましては、既存弓道場との利用整合を図る配置とするとともに、弓道のイメージに合わせる建築外観を持たせ、周辺の修景施設も和風的な素材と造園手法で整備を進めてまいりたいと考えております。 また、規模については、国民体育大会開催基準要項並びに第58回国民体育大会競技施設基準に合致させるべく、近的10人立ちと遠的6人立ちのスペースを考えておりまして、既存の近的6人立ちの施設と合わせますと県下最大規模の施設となり、可美総合センター施設等との一体的な使用を考えますと、全国から弓道競技者をお迎えするに十分な施設となるものであります。 また、安全対策等についてでございますが、的場の裏側、矢取り道、けいこ場等には十分な配慮をする必要があります。そこで、的場の上屋の高さを5メートル確保するとともに、背後には安全防護ネットを張り、加えて周囲に人どめさくと常緑樹による植栽帯を配し、公園利用者の安全を図ってまいります。さらに、弓道場では矢取りの際、危険表示装置として赤色の点滅灯を設け、競技者の安全を配慮してまいりたいと考えております。 次に、第2点目の可美総合センター東側区域整備方針並びに駐車場整備についてでございますが、本市全体の大規模公園の各施設配置とバランス、スポーツ競技利用の動向等から見ますと、旧可美村当時の整備計画を踏まえ、一部見直しておるところであります。したがいまして、このたび整備拡充いたします弓道場を初め、四季を通じて市民の憩いの場となる中央広場、高齢化社会に一番大切な心身の健康を考えた健康広場、ピクニック広場、子供たちに人気のあるサッカー場と共用でき、震災時の避難地にもなる大きなイベント広場等を配置し、名実ともに浜松市西南部の中心公園として整備を進める考えでおります。 また、御指摘の駐車場も公園の利用に沿うよう駐車台数を大幅にふやすとともに、国体等イベント時の大型バスも駐車できる併用型駐車場など、公園敷地を有効に活用できるよう、あわせて検討を進めておるところでございます。 いずれにいたしましても、来園された皆様に喜んでもらえ、また国体等の競技にも満足していただける総合公園を目指し、早期の公園整備が図られるように鋭意努力してまいりますので、よろしくお願いいたします。                 〔袴田哲朗都市計画部長登壇〕 ◎都市計画部長(袴田哲朗) 私から、6番目の都市計画道路池川富塚線整備状況と今後の見通しについてお答えいたします。 池川富塚線は、市街地と佐鳴湖周辺とを結ぶ幹線道路でありまして、早急な整備が望まれているところでございます。現在の事業区間は浜松病院西側から西部公民館までの約 710メートル区間で、平成10年度完成目標に事業を実施しております。現在は用地買収に鋭意取り組んでおりまして、平成6年度末で用地取得の進捗事業は約20%でございます。今後も引き続き用地取得に取り組んでまいりますが、既に用地取得が完了しました広沢小学校付近は工事に着工し、事業効果を上げてまいります。 次に、未実施の西部公民館から鹿谷町の国道 257号線までの区間でございますが、市立高校の改築に伴い、平成5年度に道路北側の正門側は歩道整備が完了しておりますが、現在の事業実施箇所の進捗状況を見きわめながら、早期に事業化できるよう努力してまいりますので、よろしくお願いをいたします。 ◆18番(土屋賢一郎) 議長、18番。 ○議長(伊藤善太郎) 18番。                 〔土屋賢一郎議員登壇〕 ◆18番(土屋賢一郎) ただいま私の質問に対しまして、栗原市長さん初め関係部長さんにそれぞれ誠意ある御答弁をいただきましてありがとうございます。少し時間がありますから、この際、若干の要望を申し上げます。 中心市街地まちづくりにつきましては大変な御苦労でお取り組みいただいていることを理解しておりますが、市民はより一層の期待をしていることと思いますので、今後のまちづくりを積極的に推進されることを要望しておきたいと思います。 次に、福祉文化会館のあり方ですが、現在、会館には福祉関係団体事務室が1室ありますが、福祉関係団体が使える部屋を三、四室ふやしていただければ、十分とは言えないまでも他都市にある福祉センターと同様な社会福祉団体、ボランティア地域福祉活動の団体等、福祉にかかわるさまざまな人たちが交流と活動の場として利用でき、会館の利用率も向上すると思われますので、ぜひふやしていただくよう要望いたします。 地図情報システムですが、地図情報システムは行政における情報インフラとして非常に重要になりつつあり、米国を初めとする先進国では既に社会資本の一部として位置づけられております。阪神大震災でも有用性が実証され、平成7年7月に発表された国の新防災基本計画の中にも地図情報システムの活用が盛り込まれております。導入するまでにはいろいろ解決することもあろうかと思いますが、早く導入すれば効果も早く出ると言われておりますので、早い時期での導入を要望いたします。 小型自動車競走事業は当市発展に重要な役割を担ってまいりましたが、今後もファンサービスの充実を図っていただき、よりファンに喜ばれる施設にしていただきたいと思います。 最後になりましたが、都市計画道路池川富塚線についてですが、鹿谷町の 257号の交差点ですが、当交差点は道幅が狭く、また右折車両が非常に多くあります。したがいまして、直進車両、左折車両の通過が困難になり、交通渋滞の原因の一つになっておりますので、当交差点に右折帯を設けるよう交差点改良を一日も早く実施していただけるよう要望申し上げます。 以上で私の一切の質問を終わりといたします。ありがとうございました。(拍手) ○議長(伊藤善太郎) 次に、6番河岸清吉議員。(拍手)                 〔河岸清吉議員登壇〕 ◆6番(河岸清吉) 私は、さきに通告いたしました3点にわたって一般質問を行います。 まず第1点目は、情報公開についてであります。自治体の行政は主権者住民の信託を受け、その運営は清潔・公平・公正であり、ガラス張りであることが市民の信頼を高める上で重要であります。したがって、情報公開の基本は、自治体が行う行政の全般にわたって常時直接にチェックできる制度としてつくられることが大切です。 行財政のチェックという点で、議会及び議員によるチェック機能が議会制民主主義の上で重要なことは当然でありますが、情報公開を求める世論の高まりには、国でも地方自治体でも次々と発覚する汚職腐敗事件に対する議会でのチェック機能の弱さに対するいら立ちや、行政の秘密主義に対する不信があることは否めません。こうした政・官・財の癒着に加えて、全国市民オンブズマン連絡会が行った食糧費名目による官官接待行政の実態調査結果は、一層徹底した情報の公開を求める世論の高まりとなりました。 浜松市の情報公開条例の制定については、中核市の指定と第4次総合計画策定に向けて市民と行政の信頼関係を深め、開かれた市政を推進するために準備を進めている旨の市長答弁がありましたが、いま一歩踏み込んで行政サービスの向上・改善にとって情報公開制度がなぜ必要なのか、どうあるべきか、その重要性に対する市長の見解をお伺いをいたします。 次に、情報公開条例の制定に向けて、情報が的確、迅速に取り出せるようマイクロフィルム化やOA化を進めてきた旨、体制づくりについても答弁されておりますが、既に多くの自治体でつくられている情報公開条例の中で、情報公開と言うに値しないものが少なからずありますので、その問題点について一、二述べておきたいと存じます。 その第1は、知る権利を保障するには原則公開が基本で、適用除外、つまり非公開はプライバシーの侵害にかかわる個人情報など最小限にとどめるべきであるということです。この悪い例の自治体では、適用除外事項を不当に拡大をし、情報の請求に対して審査する機関が非公開と決めればすべて非公開にできるとか、政策決定過程の論議などの情報を非公開にするとか、何重もの壁を設けて公開を妨げていることです。直近の例では、市民オンブズマンが行った食糧費調査の結果にもあらわれているように、条例はあるのに非公開となっている自治体がありました。これでは情報非公開条例とのそしりを免れません。 次に、今日では公開の対象とすべき情報の中に、公文書の公開だけでなく、意思形成過程の会議や会議録などの公開にまで踏み込んだものもあり、今後は公開の枠が大きく広がる趨勢にあることを念頭に置き、条例制定に向けての作業の中で議論を詰めていただきたいと思いますが、市長の見解をお伺いをしたい。 第2点目は、監査委員会のあり方についてであります。官官接待という辞書にもない文字が新聞紙上をにぎわせ、税金による飲み食いが国民の怒りを呼んでいますが、補助事業をてことして国と地方自治体が支配と従属の関係に置かれている。この根深い腐敗構造にメスが入れられるべきは当然のこととして、市及び関係団体の行財政監査のあり方についても改革されるべきではないかと思うのです。 監査委員会は、本来市長から独立した機関として、行財政の厳正なチェックを行うのが仕事です。そうした立場から、1991年の自治法改正で数点にわたる規定の整備が行われました。その主なものとして、一つは監査対象が拡大されました。拡大された対象は、必要あると認めるときは一般行政事務、機関委任事務にまで監査できることになり、権限が大きく拡大されたことにあります。そして、学識経験者から選任される監査委員が2人以上の場合、「少なくともその1人以上は、選任前5年間において当該普通地方公共団体の職員で政令で定めるものでなかった者」、ややこしい言い方ですが、要するに自治体職員のOBの選任は退職後5年間は禁止をするということで、これは監査委員の独立性という観点から、当局との癒着を防ごうというのが趣旨だと説明されています。 なお、監査委員の服務・懲戒規定が新設され、罷免の規定が設けられました。全体として監査委員の独立性と権限の拡大にあわせて、その厳正な役割が明確になったものです。 こうした地方自治法改正の趣旨に照らして、公認会計士をしている友人たちから、市の監査委員に民間の公認会計士の起用をしたらとの意見も寄せられ、事務局スタッフにも独立性保障の立場からいえば、市職員以外からの任用もあわせて考え、より厳正な監査で、なれあい監査ではとの批判を払拭すべきではないかと考え、市長の見解を伺うものであります。 第3点目は、市民オンブズマン制度についてであります。このオンブズマンという制度は、1809年にスウェーデンで最初に生まれ、代理人、弁護人などの意味を持っていました。その後、デンマークが1955年にスウェーデンの制度をモデルに導入し、北欧諸国から急速に世界各国へと普及しました。1962年にはニュージーランドが英語圏の国で最初に「議会コミッショナー法」としてオンブズマン制度をつくり、初めは政府の機関と組織を対象に苦情の申し立てを受け付け、その後、教育庁、病院庁、続いて地方行政機関にも広げられ、この法律が1975年「オンブズマン法」となって、世界のモデルとしてイギリス、カナダ、アメリカなどに勢いよく広がり、この段階では「護民官、苦情処理官、行政監視官」と訳されるようになったものです。 我が国ではどうかと見ますと、総務庁の前身である行政管理庁に「オンブズマン制度研究会」が1980年2月に設置されました。ロッキード事件に対する国民世論に押されて、汚職の再発防止に向けての動きの一つでした。その後、第二臨時行政調査会によって、オンブズマン制度の導入についての検討を行う必要性を強調した答申が出され、総務庁の研究会が6年余の検討結果をまとめて、1986年6月に最終報告書を公表しますが、結局は今に至るも制度は日の目を見ていません。 全国初の市民オンブズマン制度の導入に踏み切った川崎市の背景は、元助役のリクルート疑惑を初めとする職員の相次ぐ不祥事によって失われた市政への信頼をどう取り戻すのかという課題への取り組みの中から誕生したものでした。1989年11月の市長選で当選した高橋市長が、1カ月後の12月、学識経験者と市民代表15人で構成する「川崎市オンブズマン制度研究委員会」を設置します。この制度研究委員会が精力的に検討を続け、5カ月という異例のスピードで検討結果をまとめ、翌1990年5月に市民オンブズマン制度に関する提言を市長に提出しました。この提言を受けて、同年7月5日の市議会で、全国初の市民オンブズマン条例が全会一致で可決しました。 注目された市民オンブズマンの人事は、9月定例市議会に提案され、3人の初代市民オンブズマンが誕生します。元東京高裁長官で弁護士の杉山克彦氏、中央大学文学部の教授で元川崎市教育委員会委員長の菅野芳彦氏、弁護士で横浜家裁川崎支部調停委員の大西千枝子氏の3氏でした。そして、この市民オンブズマンを支える専門調査員も「専門の学識経験を有する者」の中から6人が選任されました。 この制度は、市民の代表としてのオンブズマンが、市民の市政に対する苦情を聞き、迅速に調査、処理をし、市政を監視して是正する勧告や制度改善の意見を表明することができるというもので、市はオンブズマンの独立性の保障を確保するため、市の機関の責務としてオンブズマンの独立性の尊重と積極的な協力援助の努力義務が課せられております。 この制度の提言をまとめた制度研究委員会副委員長の原田尚彦東大教授は、初代オンブズマンにはぜひ市民的な人権意識とバランス感覚に富んだ中庸ある人物が登用されて、行政が因習的に気づかずに行っている不合理な措置や懈怠--これは怠けとか横着とかっていうことだと思いますが--を摘発し、行政のぬるま湯的体質の改善に資してもらいたいとの期待を込め、このオンブズマン活動の重要性については、行政に寛容で、行政慣行を追認するだけのオンブズマンでは無用の長物であるが、逆に偏った発想に基づいて、行政当局が到底受け入れることのできない勧告を連発するようなオンブズマンでは有害だろう。オンブズマンには、大向こう受けをねらうのではなく、まずは日ごろ見逃されがちな小悪の摘発から地道な活動を始めてもらいたい。そうした地道な活動を積み重ねて、それによってみずからの権威と信頼を高め、その上で糸を手繰るように巨悪に迫ることができるならば、それは大成功ということになるだろうと述べています。 こうした制度と人と地道な活動が今、着実に行政の民主的改革を進め始めていることは間違いがありません。また、今多くの自治体がこの制度の実現に向けて取り組み始めていますが、浜松市としてもぜひこの制度をつくるべきではないかと考え、伺うものです。                 〔栗原 勝市長登壇〕 ◎市長(栗原勝) 第6番日本共産党河岸清吉議員の御質問にお答えをいたします。 まず、情報公開と行政サービスの向上・改善についての御質問にお答えをいたしたいと思います。また、2点目につきましても関連がございますので、私からはあわせてお答えをいたします。 このことにつきましては一昨日、日本社会党小沢議員の御質問にもお答えを申し上げましたとおりでございますが、情報公開制度は、行政情報を広く市民に公開することによって、市民と行政との信頼関係を一層深め、民主的な開かれた市政を推進するために意義のあるものと私も基本的には考えておるところでございます。こうしたことにつきましては、情報公開制度があるなしにかかわらず、今日まで私はそうした心情を持って進めてきたつもりでございます。そこで、情報公開制度を実施をするということを考えた場合に、必要な要件として事務処理コンピューター化や、永年保存文書のマイクロフィルム化などを進めてまいったわけでございます。 このような状況を踏まえまして、第4次浜松市総合計画におきましても、行財政運営の基本的な方針を定める中で、情報公開制度について策定委員の皆さん方の御意見も十分伺いますと同時に、その具体的な実施方法や実施時期につきましては、内部的な組織を設けて検討を進めてまいりたいと考えております。 次に、監査委員のあり方についての御質問でございますが、他の都市の中には、公認会計士等の資格を有する監査委員がおられるところもありますことは私も承知しておりますが、平成3年の自治法改正によりまして、お話のありましたように、監査委員の選任要件として新たに「行政運営に関し優れた識見を有する者」が加わったわけでございますし、また人口25万人以上の都市にありましては、常勤の委員を置くこととされたことなどを踏まえまして、本市におきましても、総合的な見地から業務に精通し、見識も豊かな方を議会の御同意をいただいて監査委員に選任し、公正かつ厳正に公平な監査が実施されているところでございます。 また、職員につきましては、行政事務事業に幅広い知識を有していることが重要な要素となりますので、各課の業務をよく理解し、経験豊かな職員を配置し、監査の充実・強化に努め、適正な監査業務がなされているところでございますので、そういった意味で御理解を賜りたいと存じております。 次に、市民オンブズマン制度につきましてお答えを申し上げたいと思います。オンブズマン制度は、市民と市政の間に立って、公正かつ中立的な立場から簡易迅速に苦情を処理するとともに、行政運営を監視をし、必要な勧告をするものであることは承知をいたしておりますが、現在の法制度におきましても、行政の適正な運営を図るためには行政手続法がございますし、行政庁の違法または不当な処分に関しましては行政不服審査制度があり、また行政運営に関する苦情、意見、要望などにつきましては行政相談制度がございます。さらに、国の事務につきましては、総務庁の行政監察業務として、第三者的な立場で調査し、苦情処理に当たるなど制度が整備をされております。そのほか市民から直接の御意見を伺うものとして、市長と語る会等の広聴活動を行いますと同時に、市民相談室における市民相談、市税納税相談、建築に関する相談などを初め、それぞれの所管課におきましても、市民からの個々の苦情や要望等についても処理しているところでございます。 したがいまして、これらの制度の積極的な活用や日常の相談業務等によりまして、本市行政の適正な運営が図られているものと考えておりますので、オンブズマン制度の設置につきましては、現状のところ考えてはおりません。しかし、将来の研究課題として引き続いて研究をしてまいりたいと考えております。               〔河岸清吉議員発言を求む〕 ○議長(伊藤善太郎) 6番。                 〔河岸清吉議員登壇〕 ◆6番(河岸清吉) 再質問をさせていただきます。 情報公開と市民オンブズマン制度は、従来からある監査委員の制度とそれぞれ異なった役割を果たすものであることは言うまでもありません。監査委員の制度というのは、行財政全般にわたって、その厳正な執行についてのチェックをする役割を持っているし、それから情報公開制度は市民が直接行政情報を知る権利を行使して行政の公正・公平・清潔・透明性を高め、行政の浄化作用を促進する役割を持っています。そして、市民オンブズマン制度というのは、市民個人の利害にかかわる苦情を対象に処理をして市民の人権を擁護するという役割を持っています。今、市長は幾つかそういう市民相談や不服等についての処理の方法について述べられましたが、そういうものが正常に機能していないからこそこういう制度が非常に注目されているわけであります。この三つの制度がそれぞれ補完し合って、住民参加による行政サービスの向上・改善が前進をし、市政に対する信頼を回復をし高めることに役立つことは疑う余地がないと思います。行政の民主的改革を前進する大きなかぎとなるものであることを確信をしますが、実施に向けてといいますか、ぜひこの実施をするために、将来の研究課題というふうに申されましたけども、もっとやはり失敗をおそれて何もやらないよりは、やはり実施をすることにまず方針を立てて現実的に取り組んでみる、そのことが非常に大事だと思いますが、その英断を強く期待をして再度伺いたいと思います。                 〔栗原 勝市長登壇〕 ◎市長(栗原勝) 再質問にお答えをいたしますが、ただいまお話のように、私も情報公開制度、あるいはまた監査委員の問題、あるいはオンブズマンの問題、この三つというのは別々のものではないということを私も十分考えております。そうしたことをどのようにうまく機能させるかと、せっかくそういう制度を考えるならば、その辺のことを十分研究する必要が私はあると思うんです。そういった意味で将来の課題ということを申し上げたつもりでございますので、御理解いただきたいと思います。---------------------------------------
    ○議長(伊藤善太郎) この際、午後1時まで休憩いたします。                 午前11時17分休憩---------------------------------------                 午後1時再開 ○副議長(小野秀彦) 会議を再開いたします。--------------------------------------- ○副議長(小野秀彦) 一般質問を続けます。 12番平野國行議員。(拍手)                 〔平野國行議員登壇〕 ◆12番(平野國行) 私は、新政会議員として、さきに御通告申し上げました諸点について質問をいたします。 質問の第1は、美しいまちづくりを目指したごみ処理についてお伺いをいたします。戦後50年、日本は経済の豊かさと生活様式のさま変わりが、使い捨て・資源消費型社会を生み、物を大切にする心を失い、人口の増加と相まって、ごみの量を大幅に増大してまいりました。地球の限りある資源と地球環境の保全を考えたとき、積極的にごみ発生を抑え、リサイクルを図らなければなりません。 1991年6月、環境庁の諮問機関であるリサイクル研究会は、環境保全のための循環型社会システムを検討する中で、リサイクルを推進することによって、2000年までに一般廃棄物については、我が国の年間排出量予測値6765万トンの12%を減量目標値に定め、2000年以降、1990年のレベルよりふやさないことを目標にしています。今後、紙とガラス瓶のリサイクル率を60%、スチール缶とアルミ缶のリサイクル率を70%に引き上げることができたとしても、一般廃棄物の減少する量は 571万トン程度であり、年間 812万トンの削減目標値を達成するためには抜本的なリサイクル手法の見直しをする必要があります。時あたかも、包装廃棄物の減量とリサイクルをねらいとした「容器包装リサイクル法」が本年6月に制定され、今までにも増したごみ減量とリサイクルが期待できるものと思われます。 県もこのほど「県広域リサイクルシステム研究会」を発足させ、ごみ減量化の有効な手段である資源ごみの安定した回収システムの構築に乗り出しました。本年度は、資源化に向けた基礎調査や、発生量、要処分量などの分析・検討を行い、平成8年度中に県行政管内をイメージした「資源物ストックヤード」の整備計画を策定する方針でおり、2000年には1日1人当たり資源化率を10%にまで引き上げることを目指し、広域的なごみ減量とリサイクルの第一歩を踏み出しました。 本市といたしましても、容器包装リサイクル法を先取りすべく分別、リサイクルに対する市民意識をさらに高め、美しいまちの創造が図れますよう願いを込め、4点にわたって質問をいたします。 まず初めに、「ごみ10パーセント減量運動」の積極的な取り組みについてであります。本市においては、昭和55年から市民と市が一体となり、ごみ10パーセント減量運動を推進し、意識の啓発、PRに努め、平成6年度には経費節減額がおよそ4億円にも達するなど、極めて大きな成果を上げているところであります。特に本年度においては「ごみ10パーセント減量運動市民大会」や「リサイクル展」を開催するなど、市民意識の啓発に取り組んでまいりました。しかしながら、こうした努力にもかかわらず、ごみの排出量は年々増加の一途をたどり、実質減量の難しさを痛感いたします。消費こそが生産を支えると考えられてきた今日の消費社会の中で、物の価値観を見直し、ごみとなることが明らかなむだなもの、例えば過大な包装、パッケージ等をつくり出さない、利用しないという意識を植えつけると同時に、物流システムを検討し直す必要があると考えます。 島根県出雲市では、機構改革を図り、ごみ対策課を設置し、市内の小売店等に対して過剰包装の自粛を要請し、ごみの減量に成功していると伺っております。本市といたしましても、ごみ10パーセント減量運動を実りあるものに導くためには積極的な取り組みが望まれます。 そこで、1点目として、実質減量を図るためには、ごみ10パーセント減量運動をどのように推し進めるのがよいのか、今後の具体的な取り組み方法についてお伺いをいたします。 次に、容器包装リサイクル法と分別収集についてでありますが、先ほども申し上げましたように、本年6月、容器包装リサイクル法が制定され、今後、事業者のリサイクル責任はもちろんのこと、消費者には分別排出が、また本市にも分別収集の義務が課せられてまいります。この法律が制定された背景及び必要性でもあるところのごみ減量と限りある資源の有効利用、またリサイクルシステムの導入を考えたとき、特に経済大国と言われる日本においては、資源に恵まれず、その多くを海外からの輸入に依存しており、これからも安定した経済成長を保ち豊かな生活を続けていくためには、限りある地球の資源を大切に使うことを真剣に考え、省資源化・再資源化を織り込んだ、いわゆるリサイクル社会の再構築を図らなければなりません。こうした観点から、本市においても分別収集の早期実現が急務かと推測いたします。 そこで、2点目として、これまでにモデル地区を設定し試験的に取り組んでこられた分別収集の成果と今後の見通し、さらに容器包装リサイクル法を踏まえたごみ処理の今後の取り組み方について、市当局はどのように考えているのか、お伺いをいたします。 3点目は、微生物資材を用いた堆肥化と今後の方向についてであります。浜松市では平成2年度から、市内に居住し、生ごみを土壌還元できる土地を10平方メーター以上確保できる希望世帯に対し、地下設置型のコンポスト容器を無償配布し、生ごみのリサイクルを推進しております。平成7年現在で1万8200世帯に配布し、これまでの累積量でおよそ1万4000トンの生ごみを土壌還元するという大きな成果を上げたことに対し、深く敬意を表するところであります。しかし、生ごみのリサイクルは全体から見ればほんの一部にすぎず、そのほとんどが焼却処理されているのが現状であると伺っております。 自然との共生、有機農業の大切さを考えたとき、生ごみの焼却のために化石燃料を燃やし、そこから発生する二酸化炭素で地球環境を汚すようなことにピリオドを打ち、「自然から出たものはすべて自然に返す」という原点に目を向ける時代が来ているのではないかと思います。化学肥料を使用する農業に対して世界各国で見直しがされている今日、生ごみを大地へ戻すことは有機農業の振興に大いに役立つものと考えます。 つい先ごろ、浜松中央青果と食品関係の企業10社による無農薬かつ有機栽培法による野菜生産の事業化計画が打ち出されました。この計画では生産から販売まで行うことはもちろんのこと、そこから出る野菜くずや生ごみについても微生物資材を用いて堆肥化し、土壌還元を図るという、いわゆる有機栽培野菜の一貫管理であり、まことに注目すべき事例であります。市としても生ごみの堆肥化をより一層図るべく、地下設置型のコンポスト容器の配布を引き続き計画されているようですが、希望者もそろそろピークに達し、今後、別の方法による堆肥化の検討を始める時期が来たのではないかと推察いたします。 最近、生ごみの減量と生ごみリサイクルへの関心を強く持ち、微生物資材を用いて生ごみの堆肥化を図っている市民や市民グループがたくさん見受けられます。このような市民1人1人の関心や意識を大事にし、さらに輪を広げていくことが、ひいては実質的なごみ減量に結びつくものと考えます。 そこで、3点目として、地下設置型のコンポスト容器による堆肥化が限界に来ている中で、次の対策をどのように考えているのか。また、微生物資材を用いた生ごみ堆肥化についての考え方及び今後の生ごみリサイクルに対する考え方をお伺いいたします。ごみ処理についての質問のうち、以上3点について清掃部長のお考えをお伺いいたします。 次に、4点目は街路樹等の剪定枝の処理についてであります。今、浜松市では五つの市民運動の一つとして「緑を守り育てる運動」を推進しており、平成7年度までに街路樹3万本、市民1人当たりの公園面積7平方メートルの目標達成に向け、都市緑化並びに都市公園の整備を図るなど、21世紀に向けての緑のマスタープラン構想が着々と推し進められております。このように安らぎと潤いのある緑のまちに近づきつつあることは大変にありがたいことであり、一市民として敬意を表するところであります。 一方、緑がふえればふえるほど、夏や冬の間に出る剪定枝が莫大な量になることが予測され、その処理問題が大きくクローズアップされてまいります。有機農業の重要性並びにリサイクル社会の構築が叫ばれている時節柄、出どころと材質が確かな街路樹、公園樹等の剪定枝こそ、堆肥化を図り土壌還元をすべきであると考えます。横浜市、大阪市、京都市のように、既に緑のリサイクル工場が設置され、街路樹等の堆肥化を図り、ごみ減量と自然へのリサイクルに大きな成果を上げている都市もあります。特に、京都市においては、市と地域のJA(農協)が協力して剪定枝を肥料化する緑のリサイクル事業が平成6年10月より本格的に稼働しております。このことは焼却工場の延命化や処理経費の削減、さらにはコンポストの販売普及、また土壌還元など大きな成果を上げていると伺っております。 そこで、本市においては緑の剪定枝の処理をどのようにしておられるのか。また、将来ますます緑がふえたときの処理対策をどのように考えておられるのか、公園緑地部長にお伺いをいたします。 質問の第2は、学校施設の開放及び拡充整備についてであります。現在、浜松市内には公営水泳場として江之島水泳場、可美公園水泳場のほかに浜松城公園、和地山公園、相生公園、船越公園に児童プールがあります。江之島、可美の児童プールや各公園の児童プールでは、夏休み期間中は子供たちの歓声がこだまし、文字どおりの親子の裸の触れ合いの場となっており、大変ほほ笑ましい光景が見受けられます。中でも浜松城公園等の4カ所の児童プールについては、周辺地域からは大変喜ばれており、近隣の子供たちの格好の遊び場であると同時に、児童・生徒の健全育成と体力づくりに大いに役立っております。しかし、この4カ所の児童プールは例年、それぞれ1万5000人以上の利用者があり、夏休みともなると連日かなり込み合っている上、利用者も大半が児童ということで、どうしても利用できる地域が限定されております。 一方、市内小学校にあるプールは、科目体育における教科指導として例年6月から9月上旬くらいまでと、夏休みのプール指導として7月下旬から8月上旬くらいのおよそ3カ月間に利用が限られており、8月中・下旬のいわゆる水遊びに適する時期にはほとんど利用されていないのが現状であります。 ここで改めて申し上げるまでもありませんが、一般的に水泳の効果としては、まず全身運動であり、極端な負担がないため身体の発達によい、特に発育盛りの子供たちには効果的で心身ともに健やかな発育が期待できること。また、異学年との同時利用が可能なため、異年齢とのつき合い効果、すなわち縦社会の形成とコミュニケーションが図られ、ひいてはいじめ対策への期待ができること等が考えられます。 そこで、児童プールにおける混雑と利用者の地域的偏りの解消のために、また小学校プールの有効活用、さらに水泳の効果という観点から、小学校のプールについても、小・中学校のグラウンドや体育館が地域開放されていると同様、広く地域に開放をしていただきたいと考えるものであります。しかし、開放に当たっては、一度にすべての小学校のプールを開放することはいろいろな面で難しいものと思われます。考え方としては、一つには地域ごとの開放、二つにはブロックごとの開放、三つにはモデル的開放等いろいろ考えられます。いずれにしても、水には事故がつきものであり、また水の事故は直ちに生死の問題にかかわってまいりますので、学校プールの開放に当たっては、保護者責任等クリアすべき問題が多々あるものと思われますが、学校プールの開放について市当局はどのように考えておられるのか、お伺いをいたします。 2点目は、夜間照明施設の拡充整備についてであります。現在、市内の小・中学校における夜間照明施設は、小・中合わせて96校中60校に設置されており、これらは主として社会スポーツの分野、特に地域のソフトボール団体等に利用され、地域スポーツの振興、住民のコミュニケーションの拡大、健康増進等大きな役割を果たしています。しかしながら、近年は市民スポーツもサッカー、グラウンドゴルフ等多様化し、スポーツを親しむ年齢層も青年層から老年層に至るまで大きく広がったことに伴い、グラウンドの利用形態も変化を余儀なくされております。市当局としてもこうした実情を勘案され、利用者や利用形態の多様化に対応すべく、夜間照明施設の増設工事を順次進められております。現在は体育振興会の部会ごとに1校の割合で整備が進められておりますが、今年度までに8校の増設整備がなされ、スポーツを愛する市民の一人として大変喜ばしく感じる次第であります。 こうした事業の推進が、地域の人々のスポーツへの関心を呼び、さまざまな年齢層の参加を得ることで地域の連帯をはぐくみ、ひいては心豊かな市民生活への確かな一里塚となっていくものと確信いたしております。また、このような整備への取り組みによってスポーツ人口がふえ、スポーツの種類も増加してくれば、現在、ややもすればバレーボールやソフトボールが中心になりがちな体育振興会組織に、新たなスポーツ団体の参加を得ることができ、社会スポーツがより広く普及し、ますます活性化するものと思います。 いずれにいたしましても、学校教育施設をスポーツを通じての生涯学習の場として明確にとらえ、本市の生涯学習推進大綱にのっとり、市民の健康づくり、潤いのあるコミュニティづくり、余暇時間の有意義な活用、連帯感の強化、さらにはスポーツ振興等、さまざまな要件に合致した施策の推進が重要な課題ではないかと推察いたします。 そこで、こうした観点から小・中学校グラウンドにおける夜間照明施設の拡充整備を今後どのような方針で進められていくのか。以上、学校プールの開放と夜間照明施設の拡充整備の2点について社会教育部長にお伺いをいたします。 質問の第3は、芳川地区の下水道事業計画についてお伺いをいたします。本市の下水道事業は、昭和34年に着手して以来今日まで、生活環境の改善、公共用水域の水質保全に広くその役割を果たし、快適な生活環境づくりに大きく貢献をしております。平成6年度における下水道普及率は53.3%にまで達し、本年度においても第3次の総合計画新基本計画に沿って、積極的に事業に取り組んだ結果、9月補正を含め56.5%にまで達する見込みとなりました。先見の明を持ち、多大な経費を投入して、下水道事業の普及に取り組んでこられていることに心より感謝を申し上げるものでございます。 さて、西遠処理区内においては、昭和52年度から西遠流域下水道関連公共下水道事業として、五島・河輪地区に特定環境保全公共下水道事業を着手し、昭和61年から通水が迎えられています。一方、同じ処理区内にあって、五島・河輪地区に隣接し、国道1号と国道 150号が地域の中央部を通過する芳川地区内の市街化調整区域については、いまだ下水道が引かれておりません。これらの地域は市街化調整区域とはいえ、住宅が密集化してきており、各家庭から出る雑排水や浄化槽からの汚水は莫大な量と思われます。しかも、それらは必ずしも適切に処理されているとは限らず、蚊やハエの発生を促しており、環境の保持や健康な生活の確保は極めて難しいものと推察いたします。 さらに、そのはざまで農業を営んでいる方々にとっては、各家庭からの雑排水や浄化槽からの汚水が流れ込む農業用水を利用せざるを得ないのが現状であります。健康な生活と安全な農作物の生産は、市民のだれもが望むところであり、地域住民からも下水道の布設についての強い要望が出されているところであります。これらの現況を踏まえ、公共下水道事業計画の中にぜひとも芳川地区を加えていただくよう、早急に計画の見直しを図り、地域の環境の保全に努めていただけないものか、切に望むところであります。そこで、芳川地区の下水道事業計画の今後の見通しについて、下水道事業管理者にお伺いをいたします。 以上で私の質問を終わります。                 〔伊谷庄一下水道事業管理者登壇〕 ◎下水道事業管理者(伊谷庄一) 第12番新政会平野國行議員の御質問の第3、芳川地区の下水道事業について私よりお答えをいたします。 御質問にもありましたように、平成6年度における本市の人口普及率は53.3%で、全国平均の51%をやや上回っております。本市の下水道計画でございますが、公共下水道の全体計画区域は1万4577ヘクタールで、このうち事業認可区域は8455ヘクタールであり、現在、この区域について積極的な事業展開を図っているところでございます。残る6122ヘクタールは未認可区域でございます。そのほとんどが市街化調整区域でございます。 御質問の芳川地区につきましては、全域が西遠流域下水道の全体計画区域に含まれております。このうち市街化区域のみが事業認可を受けており、市街化調整区域は未認可となっております。この市街化調整区域の事業認可につきましては、市全体の市街化調整区域の認可状況と現在の事業進捗状況並びに今後の土地利用を見る中で、できるだけ早期に順次認可区域の拡大を図るように国と県と協議をしてまいりたいと考えております。                 〔賀茂 猛清掃部長登壇〕 ◎清掃部長(賀茂猛) 私から、美しいまちづくりを目指したごみ処理についての御質問のうち、1点目から第3点目までお答えいたします。 まず、第1点目の「ごみ10パーセント減量運動」の積極的な取り組みについての御質問でございますが、ごみ10パーセント減量運動は年々増加するごみ処理経費の節減と同時に、身近なごみ問題を通じて地域の人と人との触れ合い、物を大切にする心を育て、美しく明るく豊かな活力あるまちづくりを目指し、昭和55年度から市民と市が一体となった市民運動を展開しております。 この中の主な事業の一つに、ごみ減量の推進事業があり、資源物集団回収活動への助成や生ごみの堆肥化の普及に努めております。平成6年度の資源物集団回収活動では各地域の子供会、PTA、自治会などが紙類、布類、アルミなどを約1万8000トン回収しております。 二つ目には、ごみの正しい出し方の徹底事業として、各自治会などで「ごみの正しい出し方」の説明会を実施し、ごみの分別や正しい出し方のルールを身につけていただくよう意識啓発に努めております。 三つ目は、環境美化活動の推進として川や湖、道路などでの清掃活動の呼びかけを行っております。 このような活動にもかかわらず、平成6年度のごみ排出量は22万7160トンとなり、前年と比較する と 3.5%もふえ、平成3年度の旧可美村合併に伴う増加を除くと過去5年間で最高の伸びとなりました。その原因といたしましては、最近のOA機器の普及に伴う紙ごみ類の増加やプラスチック類の使い捨て容器の利用拡大などが考えられます。 ごみ排出量の増加は、廃棄物処理施設の適正な維持管理が困難になるとともに、限りある資源を保護し、地球環境を保全する観点からも支障を来すことになりますので、今後、より一層ごみの発生を抑制し、再生利用が可能なごみは積極的に再使用・再資源化することを重点に取り組まなければならないと考えております。ごみを減らすには、ごみを出す量に応じてごみ処理経費の応分の負担を願うごみの有料化や資源ごみの分別収集制度を導入して、ごみの減量に効果を上げている自治体もありますので、現在、調査研究をしているところでございます。 いずれにいたしましても、ごみ10パーセント減量運動は、五つの市民運動の一つでもあり、広く市民に事業をPRして意識の啓発を図るとともに、各種実践活動への積極的な参加を呼びかけてまいりたいと考えておりますので、今後とも御協力をお願いいたします。 御質問の第2点目の容器包装リサイクル法と分別収集についてお答えいたします。平成7年6月16日に公布された「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」、通称容器包装リサイクル法につきましては、従来のごみ処理の主流、ごみを焼却や破砕などの中間処理を経て最終処分することから、ごみを出さない、リサイクルを行うといった新しい観点へと転換することを目的に法制化されました。これは年々増加するごみ排出量に伴い、焼却施設の建設や最終処分場の確保などが難しくなっている現状から、ごみの適正処理を図ろうとするものです。特に、ごみの中で使い捨て容器など容器包装廃棄物の占める割合が、容積比で約6割、重量比で2割から3割に達していることから、より積極的にリサイクルを進めようとするものです。 この法律では、これまでのように市町村だけがごみ処理に関する責任を負うのではなく、みんなが協力してごみを減らし、快適な生活環境の実現を目指しているものです。そのために消費者は市町村の分別収集に協力する、市町村は容器包装廃棄物の分別収集を行う、事業者は市町村が分別収集したものをリサイクルするなど、それぞれ役割分担が示されております。 また、分別収集の対象品目は一般的に瓶、缶、紙、プラスチック製のものなどが挙げられています。これらの対象品目の中で、本市でも瓶、缶につきましては、燃えないごみの中に瓶が約30%、缶が約16%を占め、特に瓶は粗大ごみ処理施設の破砕機の刃の摩耗原因に挙げられています。市内全域に瓶、缶の分別収集を実施するため、一部地域においてコンテナ容器や袋によるモデル実施を行っているところであります。近々その実施結果を踏まえ、方向性を示していきたいと考えております。容器包装リサイクル法にあります分別対象品目をリサイクルすることで、今までにも増してごみの減量が期待できるものです。 いずれにいたしましても、本年12月までに政令が定められると聞いておりますので、本市といたしましても、この法律に十分対応できるよう分別収集計画を定めてまいりたいと思います。 第3点目の微生物資材を用いた堆肥化と今後の方向についての御質問でございますが、ごみ10パーセント減量運動が進める実践活動の一つとして、家庭内でのごみの自家処理の活動があり、生ごみの水切り・堆肥化の普及活動などを行っています。この中でも特に生ごみの堆肥化事業の促進につきましては、ごみ減量効果が大いに期待できますので、平成2年度から地下設置型コンポスト容器の利用を希望する世帯に配布し、現時点で1万8200世帯の方々に御利用いただいております。 生ごみは燃えるごみの約40%を占めることから、1世帯当たり年間約 230キログラムがごみとして処理されないで済むことになり、これをもとに推計いたしますと、平成7年度末累計で約1万4000トンのごみが減量されることになり、また処理経費で約2億4000万円の経費節減が期待されます。しかし、地下設置型では利用できる土地確保の条件と積極的使用の姿勢が求められることから、今後も引き続き、広報はままつや自治会などの回覧を通じて広く募集し、利用者の拡大に努めてまいりたいと思います。 御提案いただきました微生物資材を用いた方法についても、利用者からその効果を聞いておりますが、この方法も最終的には土壌還元が条件となります。このようなことから、今後、遊休農地や土壌還元に協力いただける農家などを把握した上で検討してまいりたいと考えております。 生ごみは家庭だけではなく、飲食店や野菜加工場などの事業所からも排出されていることから、特に多量に排出する事業者に対し、ごみ減量施策の一環として、生ごみの堆肥化を積極的に呼びかけてまいります。                 〔杉浦恒夫公園緑地部長登壇〕 ◎公園緑地部長(杉浦恒夫) 私から、御質問第4点目の街路樹剪定枝の処理についてお答えいたします。 現在、街路樹剪定枝業務につきましては、市内を10のブロックに分けて専門の造園業者に委託発注しております。また、公園についても必要の都度、同様に委託発注をしております。この剪定した枝の処理につきましては、焼却処分及び業者の畑等への埋め立て処分並びに処理専門業者へ再委託をする等でありまして、平成6年度に業者委託により剪定した街路樹の処理量は 886立方メートル、公園での処理量は 376立方メートルで、その処理方法の割合は、焼却、埋め立て、再委託がおのおの3分の1程度であります。 なお、緑化推進センター内の剪定した枝や交通事故等で折損した枝等については、樹木粉砕機でチップ化し、園内の植栽地へ敷きならしリサイクルしております。この効果につきましては、雑草の発生や土壌の乾燥防止になり、自然に腐朽して土に還元されるものであります。 現在、建設省では、学識経験者等からなる「植物廃材の堆肥化に関する調査委員会」を設置し、植物廃材の堆肥化に関する技術指針を作成しています。また、全国20カ所で実証プラントを製作し、堆肥化の試験を実施することとしており、この結果を踏まえて、今後全国に展開していく予定でおります。それらの推移を見ながら、委託業者の剪定した枝の年間処理量や生産コスト等を考慮するとともに、関係機関と十分協議しながら検討を進めてまいりたいと考えております。                 〔岡本弘志社会教育部長登壇〕 ◎社会教育部長(岡本弘志) 私から、第2番目の学校施設の開放及び拡充整備についての御質問にお答えいたします。 まず、第1点目の学校プールの地域開放についてでございますが、御案内のように小・中学校のスポーツ施設の開放につきましては、地域住民の健康・体力づくりと次代を担う青少年の健全育成、地域の連帯感の高揚の場として、昭和49年から小学校、51年から中学校の体育館とグラウンドを開放し、また平成5年度から武道場の開放も行ってまいりました。この利用人員は、年間延べ 100万人の市民の皆様に御利用いただいているところでございます。 プールにつきましても、学校スポーツ施設の有効活用の観点から、地域に開放して市民の皆様に積極的に御利用いただくのが望ましいと考えておりますが、学校プールを一般開放していくためには、事故を未然に防止するための方策を講ずる必要があり、特にプールサイドの監視人の救急看護能力や配置人員、プール施設の管理等々、諸問題が山積しております。これらの諸問題に対して、きめ細かい対応ができるよう問題解決に努めてまいりますが、何よりも地域の皆様方の協力が大切でございます。この協力体制が整えば、試行的にプール開放を検討してまいりたいと考えております。 次に、第2点目の夜間照明施設の拡充整備についてでございますが、昭和51年から設置を始めましてから現在まで60の小・中学校グラウンドに夜間照明を設置して、毎年多くの市民に御利用いただいているところでございます。 お話にもありましたように、近年は地域スポーツも多様化してまいりまして、サッカーやグラウンドゴルフ、その他ニュースポーツと呼ばれるさまざまな種目が普及し、グラウンドの利用形態が変わってきていることは事実でございます。このような実態に合わせ、平成3年度から従来の4基の照明灯に加えて2基を増設して、多目的に利用できるよう計画的に整備を進めてまいりました。今後とも市民の健康・体力づくりと地域コミュニケーションの場として、多くの市民の皆様に御利用いただけるよう、地域での利用状況、学校周辺の環境、グラウンドの形状なども勘案し、計画的に増設と改修等、夜間照明施設の整備に努めてまいりたいと存じます。 ◆12番(平野國行) 議長、12番。 ○副議長(小野秀彦) 12番。                 〔平野國行議員登壇〕 ◆12番(平野國行) ただいまは、私の質問に対しまして、下水道事業管理者並びに関係部長さんよりそれぞれ御理解ある御答弁をいただきましてまことにありがとうございました。終わりに当たり2点ほどお願いを申し上げたいと思います。 まず、ごみ処理についてでありますが、リサイクル社会の構築が進められる中、その多くのものが再利用・再資源化が図られています。しかし、最後まで課題を投げかけてくるのが生ごみという厄介な代物でございます。自然との共生、有機農業の大切さを考えたとき、生ごみは堆肥化を図り大地へ還元するのが最良の策かと思われます。 つい先ごろ、東京都の生活文化局が都民に対して有機野菜についてのアンケート調査を実施しました。意外に有機野菜に対する評価が高く、たとえ二、三割くらい高くても買うと答えた人が半数以上を占めておりました。また、同局の価格流通部価格対策課では、全国に先駆けて有機農業者名簿を作成し、希望者へ配布をし、有機農業の普及に乗り出しました。農業生産額が全国第5位という本市といたしましても、生ごみにつきましては堆肥化を積極的に進め、あわせて有機農業の振興を図っていただきますようお願いをいたします。 また、微生物資材を用いた堆肥化については、全国で 300余の団体、自治体が既に研究を進め、堆肥化を図り土壌還元をいたしております。本市としてもぜひ微生物資材を用いた堆肥化についての研究を進めていただきますよう、あわせてお願いいたします。 次に、芳川地区内の市街化調整区域への下水道の敷設についてでありますが、先ほども申し上げましたように、調整区域とはいえ、住宅の密集化している地域でございます。また、健康生活と安全な農作物の生産は地域住民の悲願でもあります。できるだけ早く土地利用見直しを国・県へ呼びかけていただき、ぜひともこの芳川地区を計画の中に加えていただきますよう、そして一刻も早く下水道の布設が実現いたしますよう重ねてお願いをし、私の一切の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○副議長(小野秀彦) 以上で、市政に対する一般質問を終わります。--------------------------------------- ○副議長(小野秀彦) 次に、休会についてお諮りいたします。 議事の都合により、9月23日から9月28日までの6日間は、休会することに御異議ありませんか。                〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(小野秀彦) 御異議なしと認め、そのように決定いたします。--------------------------------------- ○副議長(小野秀彦) この際、申し上げます。 次の本会議は、9月29日午前10時から開きます。 以上で、本日の日程は終了いたしました。 本日は、これをもちまして散会いたします。                 午後1時49分散会---------------------------------------       会議録署名議員        浜松市議会議長  伊藤善太郎        浜松市議会副議長 小野秀彦        浜松市議会議員  高柳弘泰        同        田中満洲男        同        柳川樹一郎---------------------------------------...